カイロプラクティックを学びたい

教育の内容を教えて

カイロプラクターになるための教育

カイロプラクターになるためには、カイロプラクティックの専門教育を受ける必要がありますが、この専門教育の中では、ヘルスケア(保健)でのカイロプラクティック独自の原理を学びます。この原理は、「特に脊椎を中心とした筋骨格系(筋肉や骨格)の構造と、神経系(脳と神経)の働きによる機能の関係を重視して、それに基づき健康回復と維持へのアプローチをする」というものです。また外科手術や薬物を用いず保存的療法で施術することも特徴です。

ヘルスケアの一部を担うカイロプラクターは、患者をはじめて診る際に患者にとって最善な方法を選択し、必要ならば他の医療保健提供者に紹介するプライマリー・コンタクト・ヘルスケアの役割があります。そのため社会ではプライマリー・コンタクト・ヘルスケアの担い手として、独立開業した治療院、クリニック、医療施設、病院でヘルスケア・チームの一員としての業務を行います。

カイロプラクティックが資格化されているほとんどの国では、国、地域、州、地方の開業試験があり、合格すると免許を交付しています。もしくは、保健省のような行政機関(日本の厚生労働省にあたるところ)が、カイロプラクティックの職業団体や登録団体に自主規制や個々人の職業上の適性さを確実にするための権利を与えています。

教育の年数は、高校卒業後に大学入学の基準を満たす者に対して、4年制の全日制教育で最低4200時間以上の教育が必要とされています。その中には最低1000時間の臨床実習教育が含まれます。

日本の場合は、多くのカイロプラクティック短期養成学校がありますが、ここでは4年制のWHOガイドラインの基準に沿った教育内容を行っている学校のみを紹介します。

カイロプラクティック専門教育は、大きく項目ごとに分けると、基礎科学、臨床科学、カイロプラクティック科学、患者のマネジメント法、書類の作成と病歴記録、研究があり、それぞれの科目があります。

基礎科学に含まれる科目

解剖学、生理学、生化学、病理学、微生物学、薬理学、毒物学、心理学、食事療法学および栄養学、公衆衛生学

臨床科学に含まれる科目

病歴聴取の技術、一般的な理学検査、臨床検査診断、鑑別診断、放射線医学、神経学、リウマチ学、眼科学、耳鼻咽喉科学、整形外科学、基礎小児科学、基礎老年医学、基礎産婦人科学、基礎皮膚科学

カイロプラクティック科学と付随科目

応用神経学と応用整形外科学、臨床生体力学(歩行分析と姿勢分析、関節と骨構造の静的触診と可動触診、軟部組織のトーンと機能の評価、画像診断と分析、カイロプラクティックに関する歴史、原理およびヘルスケア哲学、カイロプラクティック業務に関わる倫理学と法律学、伝統医学と補完/代替医療の背景となる研究

患者のマネジメント法

手技療法(特に脊柱アジャストメント、脊柱マニピュレーション)、その他の関節マニピュレーション、関節モビリゼーション、軟部組織テクニック、反射テクニック、エクササイズ、リハビリ・プログラム、その他のアクティブケア、患者の心理社会的側面のマネジメント、脊柱の健康、姿勢、栄養素や他の生活習慣の修正に関する患者教育、適応に応じて、応急処置、急性痛に関するマネジメント法、その他の補助法(腰部サポーターと矯正器具の使用)、禁忌及びリスクのマネジメント法、カイロプラクティック治療の制限、他の医療従事者への紹介に関するプロトコルの必要性の認識

書類の作成と病歴記録

主訴、健康歴、理学検査所見、評価、診断、治療計画の記録、患者ごとに正確にカルテを作成する、所見を再検査し、治療計画の変更について記載する、機密性と個人情報の問題を正しく認識する、同意義務、保険と法律上の報告

研究

基礎的な研究の方法論と生物統計学、証拠に基づく方法/プロトコルと最良実施原則の実施、病歴管理への疫学的なアプローチ、論文作成の奨励(特に症例報告)、野外調査プロジェクトへの参加、臨床上の意志決定における批判的思考法の構築、刊行論文と関連する臨床ガイドラインの検討、関係する現在行われている研究と文献に後れを取らないための必要な技術の構築

世界の各地域を統括する4つの認定団体

世界の認定団体

カイロプラクティック教育を提供している総合大学(ユニバーシティー)、単科大学(カレッジ)、インスティチュートなどの教育プログラムは各国の行政機関や教育認可機関から認可されているほかにも、CCE(カイロプラクティック教育審議会)と呼ばれるカイロプラクティック専門の教育認可団体から認可されています。

世界4つの地域にそれぞれ、CCE-US(米国カイロプラクティック教育審議会)、CFCREAB(カナダカイロプラクティック登録および教育認可機関連合)、ECCE(欧州カイロプラクティック教育審議会)、CCEA(大洋州カイロプラクティック教育審議会)があります。

CCEはアメリカで始まり、当初はCCEといえばCCE-USを指しましたが、その後他の地域でも設立されたために、アメリカ国内ではCCEと呼ばれていますが、国際的にはCCE-USの名称を使用しています。またカナダのCFCREABは名称変更以前は、CCEC(カナダカイロプラクティック教育審議会)と呼ばれていました。国際的な認可機関として各CCEの連絡審議会の役割をする、CCEI(国際カイロプラクティック教育審議会)も設立されました。CCEIはCCEが設立されていない地域(例アジア、アフリカ、南米など)の教育機関をサポートし、近隣諸国のCCEから認可を受けるためのアドバイスを行います。日本のカイロプラクティック教育機関はオーストラリアとニュージーランドを受け持っているCCEAの管轄となっています。日本では2005年にアジア地域で初めて、東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(元RMIT大学日本校)が認可を受けました。

世界各国のカイロプラクティック教育機関