カイロプラクティックを知りたい

資格について知りたい

日本では資格制度がなく、海外では資格制度が整っている

カイロプラクティックの資格がある国々では、一般的にカイロプラクターになるための教育や業務に関する内容が法律で定まっています。多くの国ではカイロプラクターが有資格者として登録機関で登録され、法規制の範囲内で臨床業務を行います。

世界中では、オーストラリア、ベルギー、カナダ、キプロス、デンマーク、フィンランド、フランス、香港、アイスランド、イラン、イスラエル、イタリア、リヒテンシュタイン、ナミビア、ニュージーランド、ノルウェー、フィリピン、南アフリカ、スウェーデン、スイス、アラブ首長国連邦、イギリス、アメリカ、ジンバブエ、ポルトガルなど約44カ国で資格が認められています。カイロプラクティック業務についての法規制がないのは、G7(先進7カ国)のなかでは日本だけです。

通常、カイロプラクターは、背骨を中心とした筋骨格系への手技療法以外にも血液検査などを含めた診断をする権利やレントゲンを撮影する権利がプライマリーケア(第一次医療)として「資格」の中で認められています。国によっては超音波などの理学療法機器や鍼の使用なども認められています。アメリカは州ごとに臨床業務の範囲が異なり、中にはお産やちょっとした手術を行える州もあります。スイスやリヒテンシュタインでは薬を処方する権利が認められていますが、本来のカイロプラクティック業務とはかけ離れているため他の国々では薬を処方する権利は認められていません。

一般的なカイロプラクティック資格取得までの手続きは、まず地域のCCE(カイロプラクティック教育審議会)認可を取得したカイロプラクティックの専門教育が受けられる大学で学びます。そして卒業後に州や国の開業試験を受け合格すると、国あるいは州が管轄する登録機関へ届け出て、カイロプラクターの開業免許を与えられます。開業免許を与えられてはじめてカイロプラクターの有資格者となります。

カイロプラクティックの専門教育は国や場所によって異なり、中にはカレッジと呼ばれる単科大学だったり、またはユニバーシティーと呼ばれる総合大学の一学部(学科)だったりします。どちらにも所属しない私立のインスティチュート(専門大学)に設置されている国もあります。アメリカでは4年制大学を卒業してからでないと入学できないカイロプラクティック大学もあります。つまり名称は大学でも大学院大学というわけです。

教育内容は基礎科学やカイロプラクティックの臨床実習などを含み、平均するとWHOガイドラインに記載されているように4年間4200時間以上の全日制の専門大学教育となります。

世界中の多くのカイロプラクティックの大学はその国で認可を受けている他に、カイロプラクティック独自の認可機関であるCCE(カイロプラクティック教育審議会)という団体から認可を受ける必要があります。このCCEはアメリカ、カナダ、ヨーロッパ、大洋州(オーストララシア)と世界4つの地域にあります。

残念なことに日本は出遅れていて、カイロプラクティックの資格がまだありません。ではなぜカイロプラクティック治療を業としている人が沢山いるかというと、昭和35年の無届医業類似行為に関する最高裁判所の判決というものが拡大解釈され、医師法や医業類似行為と呼ばれる鍼灸などの療法の業務に抵触する範囲でなければカイロプラクティック治療が行えると解釈されました。そのため診断やレントゲン撮影などは禁止されていますが、カイロプラクティック治療そのものの施術を行うことに関しては法律で禁止されていません。今の厚生労働省の見解ではカイロプラクティックは免許制度のない医業類似行為(医療に近い業務)として認識されているようです。

問題点としては無資格のために、カイロプラクティックの施術を行っている人の教育基準がまちまちです。WHOがカイロプラクティックに関してのガイドラインを出した今、WHOに加盟している厚生労働省(日本政府)もWHOガイドラインを参考に誰もが安全に有効なカイロプラクティック治療を受けられるよう、カイロプラクティックの教育基準や臨床業務の範囲を決める法律を作ることが多くの人々から望まれています。

国内でカイロプラクティックなどの手技療法の法的資格制度(国家資格)が確立されていないことに起因する問題を受け、そうした問題の報告書を作成した独立行政法人国民生活センターは日本カイロプラクターズ協会に対応策の検討を要請しました。それを受け2013年には日本カイロプラクターズ協会(JAC)による「カイロプラクティックの安全性に関するガイドライン」と「カイロプラクティックの広告に関するガイドライン」が発表されました。また2014年にはWHOガイドラインに沿った教育基準を満たしていない施術者を対象とした安全教育プログラムが開講しました。同年には日本カイロプラクターズ協会の協力により設立された日本カイロプラクティック登録機構(JCR)によるWHO基準カイロプラクターの登録制度が開始され、登録者名簿は厚生労働省医政局医事課へ提出されています。登録する際の試験が年に一度、米国国家試験を運営する団体の協力により設立された、国際カイロプラクティック試験委員会(IBCE)の提供で実施されています。海外のカイロプラクター資格を取得した場合はこの試験が免除されます。

日本カイロプラクティック登録機構 ※日本カイロプラクティック登録機構は厚生労働省医政局医事課にカイロプラクターの名簿を提出している登録団体です。

カイロプラクターは日本では急速に需要が伸びているのと同時に、世界中でも需要が伸びています。そのため将来性は十分にある職業だと考えられています。資格化されている国々では上にあげた専門大学教育を学ばなければカイロプラクターになれませんが、日本では資格がないためにまだまだ安価で短期で技術が習得できるとする短期養成学校が多く存在しています。もちろん短期で学んだだけで、安全で効果的な治療ができるカイロプラクターになることは不可能です。

日本ではまだWHOガイドラインの基準に沿った学校は東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(元RMIT大学カイロプラクティック学科日本校)一校のみです。

米国カイロプラクター国家試験受験認定校 ※開業試験は州により異なります。”米国政府公認カイロプラクター”という表現をみかけますが、米国政府がカイロプラクターを公認することはありません。米国は州ごとに資格免許を発行しています。

一般社団法人日本カイロプラクターズ協会(JAC)について